その時は突然やってきました…
あるイベントのためにホームページを準備していたのですが、「コミュニティ規約に違反している」として、そのホームページの情報をFacebookに全く投稿できなくなったのです…。
そのサイトは、私たちの仲間で準備していた薔薇をテーマにした全12講座の紹介と募集をするためのものです。
イベント準備の関係で、ホームページよりも先に Facebookページが公開になりました。
その Facebookページで講座の案内を事前に紹介させていただきながら、ホームページ(&予約)の準備が出来たところで、Facebookページに URL 掲載してホームページの方で詳細を見ていただいたり、予約をしていただいたりする。そのような予定で進んでいました。
ところが、ところが…。
準備を進めていたホームページが正式公開直前に、Facebookによってブロック されてしまいました。
※イベントを運営したことがある方でしたら、この状況が「大変~たいへ~ん!」と叫びたくなるものであること、ご理解いただけるかと思います…。
FacebookによってWebサイトがブロックされる、というのはこのような状態です。
- 個人のFacebook
- Facebookページ
- メッセンジャーでの投稿
- Facebookシェアデバッガー
- インスタグラム
など、Facebookに関わるものに、サイトのアドレス(URL)が含まれているものはすべて受け付けられなくなります。
Facebookページのフォロワーの皆さんに、「ホームページが公開になりました!予約開始しました~♪」と投稿もできなければ、メッセンジャーで関係者や知り合いの人にホームページのことを伝えることもできない。
仮にメールでホームページのことを伝えられたとしても、ホームページを見た方が、「こんなイベントがあるよ~!」とさらにその知り合いの方にFacebook上で紹介することも、シェアすることもできない、そういう状態です。
Facebookは人と人とのつながりの上で情報が流れる媒体であるのに、そこに全くホームページの情報を流せないのです…。
しかも、イベントの詳細をFacebook上で流そうとしていた、まさにその時の出来事だったのです。
※Facebookに「投稿した内容」が規約違反で表示されなかったという内容は目にすることはありますが、「サイトが規約違反」とはなかなか遭遇しない恐ろしい警告です。
Facebookのコミュニティ規約 とは
Facebookには「サイトがコミュニティ規約違反」と表示されます。
「コミュニティ規約」とは、Facebookのサービスを利用するにあたって守らなければいけないルールです。
規約自体は下記でご覧いただけます。
当然ですがFacebook上にはどんな情報や写真や映像を掲載してもいいわけではありません。わかりやすい例では、犯罪や虐待、性的描写などは規約違反として投稿することができません。そういう写真や動画、差別的な表現は規約違反として削除されます。
同じように、「規約に違反しているホームページ」を投稿(シェア)しようとしても投稿できません。
これが今回、私たちのところで起きた事態です。
では、「規約に違反している」をどのようにして判断しているのか。
これは大きく分けて2つの方法です。
(1)利用者からの通報によるもの
一つ目は、利用者からの通報によるもの。
Facebookに表示されている投稿をよ~く見ていただくと、「投稿を報告する」「投稿に関するフィードバック」などの名称で、Facebookに「この投稿は問題なのではないか…」と通報できる仕組みが設置されています。通報されるとすぐに規約違反と認定されるわけではないでしょうが(すぐに認定されたら、競合他社にいたずら出来ちゃいますもの♪)、本当にコミュニティ規定違反への対応状況のご報告セスに情報が送られることになると思います。
(2)Facebook側によるチェック
二つ目は、Facebook側による独自のチェックです。
ご存じないかもしれませんが、Facebookは皆さんが投稿した内容すべてをチェックしています。
Facebook側のチェックは大きく分けて2つ。一つは AI(=プログラム)によるチェック。もう一つは、人によるチェックです。
Facebookは、2018年4月、「コミュニティ規約の社内ガイドライン」を公開しました。その中にこのように紹介されいてます。
コミュニティ規定に違反している可能性のある投稿、写真、その他のコンテンツを特定するために、利用者の皆様からの報告と人工知能(AI)を活用しています。これらの報告は、40以上の言語に対応しているコミュニティオペレーションチームが24時間365日体制で精査します。現在、前年同期比40%以上増の7,500人が精査しています。
2018年11月に公表された「コミュニティ規定違反への対応状況のご報告」によれば、規約違反の投稿があった場合に、Facebook利用者からの報告(通報)がある前にFacebook側で検出したものは、「ヘイトスピーチ」で52%、「過度な暴力表現」で97%だそうです。
これらのコミュニティ規約への対応状況の最新レポートは下記でご覧いただけます。
Community Standards Enforcement Report
申し立て と その後
さて、話を私たちのイベントホームページの方に戻します。
Facebook では、この規約違反への処理に対して、申し立てができるようになっています。
今回、サイトのURLを投稿などに入力すると、「このサイトはコミュニティ規約違反のためブロックされています」のような表現が出てきます。
同時に「これが間違いであると思う場合にはお知らせください」と出てきます。
ですから、ここで、ブロックされているサイトがコミュニティ規約には違反していないものであることを説明して、ブロックを解除していただくように依頼しました。具体的には、シェアデバッガー にURLを入力して、そこから申し立て申請をしました。
「コミュニティ規約の社内ガイドライン」によれば、申し立てがあった場合、「担当者一人が、24時間以内に精査する」ことになっているようです。
申請後、「できたかな~?」「もういいかなぁ…?」と待つこと3日、
無事に、サイトのブロックが解除されました。
特にブロックの解除に関して個別の連絡があるわけではありませんでしたが、シェアデバッガーにURLを登録しても、今度はブロックされずに通常通りの動作ができるようになりました。同時に、Facebookページや個人のFacebook、さらにはメッセンジャーにサイトのURLを登録しても何も問題が発生しなくなりました。
これでFacebookからのサイトのブロックが解除されて、やっとイベントの案内を皆さんに伝えることができるようになりました。
※待っている3日間は、「もうできたかなぁ…?」「まだかなぁ…?」と確認する毎日。
イベントの開催が迫っていますもの、それはドキドキでした...。
今回の件で見えて来るもの
今回は無事にブロックが解除されたわけですが、2つのことを改めて考えさせられました。
(1)僕らは Facebook の手のひらの上
多くの方がそうだと思いますが、Facebookを色々な方とのつながりのツールとして利用しています。
今回のイベントについては、初回のお試し開催という位置づけもあり、大々的に宣伝するというよりもどちらかというと「知り合いのネットワークを利用して興味ありそうな方に告知する」という方針になっていました。そのため、Facbookを利用して知り合いの方に案内するというのが大前提になっていました。
そのタイミングでサイトがブロックされてしまったのは本当に誤算でした。
Facebookページはおろか、個人のFacebookに投稿できないですし、当然ながら、シェアもできません。
さらにインスタグラムにも案内が投稿できませんし、メッセンジャーにも投稿できませんもの…。
TwitterやLINEなど、Facebook以外のものは大丈夫なのですが、Facebookのところで止まってしまうと全く進まなくなってしまうのだということを改めて痛感しました。
最近あまり目にしなくなりましたが、かつて「Google八分」という言葉がありました。これも同じように、Googleからサイトが抹殺されてしまうことを表した言葉です。
Googleから登録が消されてしまうと、検索してもサイトが表示されないのですからインターネット上に存在しないのと同じことになります。これはビジネスをする上でも恐ろしいことです。
このように、私たちの暮らしと言いますか、ビジネスにおけるネット活用は、Facebookからブロックされても、Google からブロックされても機能しなくなってしまうという恐ろしさがあるということです。
FacebookやGoogleによって私たちは、届けたい情報を届けたい人に圧倒的な低コストで届けられるようになりましたし、それを前提にしてビジネスや広報・マーケティングが行われています。ですが、それは FacebookやGoogleの手のひらの上で踊っているということなんだなぁ…と改めて感じました。
(2)Facebook 以外のつながりをもつことの大切さ
もう一つは、Facebook以外のつながりをもつことの大切さです。
今回、わかったのは「ある日突然、Facebookを利用できなくなるかも」、ということでした。
Facebookだけしかつながりがない人の場合、Facebookが機能しなくなってしまった瞬間に全く連絡も取れなくなってしまいます。
例えば、学生時代の友人。Facebookでは連絡が取れるけども、Facebookがストップしたら連絡できる電話番号もメールアドレスも知らなかったりします。
さらにビジネスの観点で言えば、Facebookページは、一方的に「いいね」をしてフォローしてもらっているだけで、会社やお店側がお客さんの連絡先を知っているわけではありません。ですから、Facebookが機能しなくなったら(≒Facebookにブロックされたら)いつも投稿にいいねしてくださるあの方とも連絡が取れなくなってしまう…、そういうことです。
このように考えると、「Facebookやインスタグラムでつながっている」というのは、とても有益なことであると同時に、非常にもろいものでもある、そう言わざるを得ません。複数の手段でお客さんやファンの方々と接触・連絡できるようにしておくことか一番大切なことだと思います。
※このようなイベントでした。
次回をお楽しみに!
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